事前申込URL: https://peatix.com/event/3782459/view
■河瀨の原点、養母“うのばぁ”との日々を通して見つめる「いのち」
河瀨直美は実の両親を知りません。生まれてすぐに母の叔母夫婦に預けられたのち、10歳の時に養母である“うのばぁ”こと河瀨宇乃・兼一夫婦と養子縁組を結び、彼らによって育てられました。祖母と孫ほどの歳の差があった養母のことを河瀬は「おばあちゃん」と呼んでいます。
97歳で他界したおばあちゃんの13回忌を迎えるにあたり、彼女との日々を綴ったドキュメンタリー全5作品の「追福上映会」を、2024年2月に奈良、3月に東京で開催いたします。
養父亡き後、おばあちゃんと2人だけで成り立っている「家族のようなもの」。彼女に触れることができるほどの至近距離からカメラを向け、日常の中の小さくも愛しいものたちにまなざしを注ぎ、家族とは何か、血縁とは何か、そして「いのち」とは何かを溢れる想いで捉えています。
カンヌ映画祭でカメラ・ドールを受賞した『萌の朱雀(1997年)』へと向かう契機にもなった河瀨の原点ともいえる作品、『かたつもり(1994年)』『天、見たけ(1995年)』『陽は傾き(1996年)』を合わせた「おばあちゃん3部作」は、2023年10月にポルトガルの国際映画祭「FAMILY FILM PROJECT」で上映され、言葉と世代を超えて多くの人々の心に届きました。今回の13回忌「追福上映会」では、おばあちゃんの晩年から終焉を綴った『垂乳女(2006年)』『塵(2012年)』を含む全5作品の上映に加え、ゲストを招いたトークセッション、写真展も同時開催いたします。
■追福上映会“うのばぁとなおみちゃん”上映作品紹介
ことばにはならない、目には見えないかもしれないけれど、たしかにそこにある・・・そんな想いを、時にユーモラスに、時に切実に、河瀨直美の視点で「いのち」を綴った全5作品。
『かたつもり』1994年/40分/8ミリ
『につつまれて(1992年)』から2年。えんどう豆の成長を通して描かれた日常のあたたかさ、はにかみながら、時に茶目っ気を交えて語りかけるおばあちゃん。何でもない奇跡的な毎日を丁寧にフィルムに紡いでゆく。
監督・撮影・編集:河瀨直美 出演:河瀨宇乃
『天、見たけ』1995年/10分/16ミリ
前作『かたつもり』から続く、命はめぐり、偉大なる養母を超えて世界へ飛び出そうとする河瀨のエポックメイキング的作品。 愛しきものへのさらなる愛情が全編ににじみ出ている。
監督・撮影・編集:河瀨直美 出演:河瀨宇乃
『陽は傾ぶき』1996年/45分/8ミリ
くり返される養母との日々が永遠に続くと願い信じる河瀨のまなざしは、 目の前にある愛しきものを忘れる事のないようフィルムに刻み続ける。陽は傾ぶき、月影いつもくりかえしまけしモノたちへ捧げるオマージュ。
監督・撮影・編集:河瀨直美 出演:河瀨宇乃
『垂乳女(たらちめ)』2006年/43分/デジタル
命の誕生を通して「生」を見つめるドキュメンタリー。
家族、生と死をテーマに作品をつくり続ける映画作家・河瀨直美が自らの出産経験を通して「いのち」のつながりを描く感動作。ヨーロッパ各地でのテレビ放映、数々の映画祭で受賞を重ねた命と命の結び目を描くような作品。
監督・撮影・編集:河瀨直美 出演:河瀨宇乃、光祈、河瀨直美
『塵』2012年/40分/デジタル
97歳を迎えた養母の命の限りを見つめ、「生」をまっとうする日常を追いながら、自身の映像制作における根源的なテーマを深く考察する物語。タイトルの「塵」は先人の歩いた後に立つ塵に続く意から。先人(宇乃ばあちゃん)の偉業を継ぐという想いを表している
監督・撮影・編集:河瀨直美 出演:河瀨宇乃、光祈、河瀨直美
■“うのばぁとなおみちゃん”上映会詳細
開催日時 :(奈良)2024年2月12日(月祝)13:00~/17:00~(入れ替え制、30分前開場)
(東京)※追って発表
開催場所 :(奈良)奈良公園バスターミナルレクチャーホール ※近鉄奈良駅より徒歩10分
〒630-8213 奈良県奈良市登大路町76
(東京)※追って発表
鑑賞料金:各回1000円/通し券1500円
事前予約: https://peatix.com/event/3782459/view
-奈良上映会-プログラム(2024年2月12日(月祝))
12:30~ 受付・開場
13:00~ 『かたつもり』 『天、見たけ』 『陽は傾ぶき』上映
14:35~ 休憩(25分)
15:00~ トークセッション
16:00 終了
<入れ替え>
16:30~ 受付・開場
17:00~ 『垂乳女』 『塵』上映
18:25~ 休憩(20分)
18:45~ トークセッション
19:45 終了
-東京上映会-プログラム
※追って発表
■河瀨直美プロフィール
生まれ育った古都奈良を拠点に映画を創り続ける映画作家。一貫した「リアリティ」の追求はドキュメンタリー、フィクションの域を越え、世界各国の映画祭で受賞多数。1997年『萌の朱雀』は史上最年少で第50回カンヌ国際映画祭「カメラ・ドール」受賞。2007年『殯の森』で第60回カンヌ国際映画祭「グランプリ」受賞。2020東京オリンピックの公式記録映画監督。2021年よりユネスコ親善大使を務める。2025年大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー。ほか代表作に『2つ目の窓』『あん』『光』など。映画監督の他、CM演出、ラジオDJ、エッセイ執筆、商品プロデュースなど多岐に渡る表現活動を続けている。プライベートでは野菜やお米を作る一児の母。
公式サイト : http://www.kawasenaomi.com/ ※過去の作品詳細もこちらより
Instagram : https://www.instagram.com/naomi.kawase/
https://instagram.com/kumie_official ※事務所アカウント
X(旧Twitter): https://twitter.com/KawaseNAOMI
ラジオ番組:アルファステーションFM京都 「UNDER THE TREES」毎週日曜17:00~18:00 https://fm-kyoto.jp/information/info-90570/
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