「現代地方譚11 郷と土のはなし」 (げんだいちほうたん 11 さと と つち の はなし)
アーティスト・イン・レジデンス須崎 滞在作家による成果発表展示
アートを端緒にまちの魅力と課題を探ります。
独自の視点を持つ芸術家が須崎市に一定期間滞在し、住民との交流、地域資源の活用に取り組みながら作品制作を行い、その成果を展示・発表します。
会期:2024年1月20日(土)~2月18日(日)
時間:10:00~17:00場所:すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸
主催:すさき芸術のまちづくり実行委員会
共催:すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸、須崎市
お問合せ:050-8803-8668 すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸
展示作家の紹介
諌山元貴(いさやまげんき)
現在広島県を拠点に活動している諫山さんの制作は、ふつうは磁器などの材料となる白土を使って様々な既製品を複製しますが、それを焼くのではなく水の中に沈め、しだいに形が崩れてゆく様子を撮影するという、非常に手のかかるプロセスによって進められます。作品は大正期の商家建築の格子窓に映像を投影。日没から夜明けにかけてのみ鑑賞できる作品が夜の須崎のまちを彩ります。
oono yuuki(おおのゆうき)
高知市で青春時代を過ごしたミュージシャンoono yuukiさんは東京に拠点を移した今でも度々帰高しライブ活動を行っていて、初期の楽曲には懐かしい高知の情景が織り込まれています。自身初のキャリアとなる展覧会への参加では市内に残る廃銭湯の音響に着目し、滞在中に見つけたり、提供を受けた様々なオブジェクトを用いて、鑑賞者が体験できる巨大な装置を制作しました。1月27日は安和海岸を臨む鉄道駅でのライブを開催します。
岩谷雪子(いわたにゆきこ)
身近な植物やその種子を採集し、最小限の手を加えて繊細なアート作品へと昇華させる岩谷雪子さんは地域との人脈を広げることで今回のリサーチを充実したものにしています。
安和地区にあるかつての農業用ため池「ジンデ池」は防災上の理由から埋め戻される計画でしたが、ひとりの少年が池に棲む昆虫の生態を調査したところ、そこには希少種が多く生息することがわかり注目され、計画が一転、池は保存されることになりました。
その後も池の環境整備を続けた少年はやがて青年となり、今春にはより専門的な調査のために県外へと進学します。岩谷さんは彼と共に池周辺に自生する植物を調べる中、自然を介して広がる人と人との繋がりを通じて地域の解像度が高まっていきました。
是恒さくら(これつねさくら)
アラスカの先住民のものづくりを学んだり、オスロ大学の海洋文化研究チームの一員としてノルウェーに滞在したり、美術家として独自の経歴を持つ是恒さんの制作のモチベーションは生活に根差し培われた民族文化への興味にあるようです。特に鯨と人間社会との関わり――捕鯨技術の変遷、鯨肉・油の資源活用から工芸など生活への応用、さらに信仰や儀式、民話などに残る人との精神的な繋がりには、今日語られる鯨のイメージはある一面に過ぎず、様々な語り口がある事を丁寧に掘り起こし、ドローイング、刺繍、立体、冊子など、まさに様々なアプローチで私たちに紹介してくれます。
阪上洋光(さかうえひろみつ)
大阪で劇団を主宰する阪上さんはコロナ禍以後、休止状態にあった公演活動をここ須崎で再開させようと試みました。自身を種に見立て、本拠地から離れた場所でどのように芽吹かせることができるか、未知への期待を込め、トライアウト公演と称し会場や演出を変えながら稽古やリハーサルも公開して臨んだ実験的な演劇の記録を展示します。
ー関連プログラム
oono yuuki Live in Susaki
JR土讃線安和駅に隣接し、安和海岸を臨む会場にてライブコンサートを開催します。タイムレスな音楽を奏でる二人の弾き語りを、海の気配を感じながら楽しみましょう。
出演:oono yuuki 大谷泰吾
日時:2024年1月27日(土)
15:30開場 16:00開演
場所:集落活動センターあわ
チケット:
一般 前売り 3,000円 当日 3,500円
中高生 前売り 2,000円 当日 2,500円
小学生以下 無料
チケット予約フォーム:
関連URL : http://airsusaki.machikado-gallery.com/