株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛、東証プライム:9468)は、2024年2月8日(木)、2024年3月期第3四半期決算を公表いたしました。
■2024年3月期第3四半期決算ハイライト
◆2024年3月期第3四半期累計(4-12月)連結業績:売上高1.4%減、営業利益31.4%減、親会社株主に帰属する四半期純利益48.1%減
2024年3月期第3四半期(10-12月)連結業績:売上高6.4%減、営業利益23.6%減、親会社株主に帰属する四半期純利益34.9%増
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累計期間では、出版セグメントにおける国内市場縮小影響や米国書店の返品増影響などにより減収減益
第3四半期では、上記出版セグメントの減収減益要因が継続も、アニメ・実写ともにIPのメディアミックスが順調に進捗した映像セグメントのほか、それ以外の重点事業であるゲーム、教育・EdTechセグメントでも増益
◆2024年3月期通期連結業績の見通しを修正
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売上高2,524億円、営業利益158億円、親会社株主に帰属する当期純利益74億円
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第4四半期では改革領域への対処として、ところざわサクラタウンにおける一部事業構造改革に係る減損損失(約24億円)の可能性を織り込む
国内出版は第4四半期に追い上げるも、第3四半期までに市場縮小影響や新物流設備における一時的なトラブル影響など、想定外の事象が発生。加えて、米国紙書籍における事業環境の回復時期が想定より遅延
映像とゲームの両セグメントは好調に推移。教育は想定以上の需要増を踏まえ追加投資を実施
◆来期以降に向けて
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出版は今期の主要な減益要因(一時トラブル影響、原価増、海外紙書籍など)が短中期的に縮小・消失する見込みで、その後の再成長を想定
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人気IPラインアップが控えるアニメや複数パイプラインの開発が進むゲームは堅調な成長を目指す。教育では来期以降の新スクール開校により成長が加速する見通し
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実写やIP体験施設運営事業は中長期的に持続可能な事業構造の構築を目指し改革をさらに推進
■2024年3月期第3四半期決算 各セグメントの業績
◆出版セグメント
売上高1,020億61百万円(前年同期比1.4%減)、営業利益56億59百万円(前年同期比42.8%減)
電子書籍・電子雑誌では、メディアミックス作品を中心として自社ストア・他社ストア向け販売ともに好調に推移し増収となりました。
書籍・雑誌では、米国における直近数年間の急激な需要増の反動による書店の発注抑制・返品増が継続したことなどにより、海外事業が減収となりました。国内では、新規IP数が増加したものの、市場全体の縮小影響が大きかったことなどにより減収となりました。新刊では、『パンどろぼうとほっかほっカー』、『メメンとモリ』(児童書)、『山田くんとLv999の恋をする(7)』、『光が死んだ夏(3)』(コミック)などの販売が売上高に貢献しました。また、ライセンス収入は増収となりました。
費用面では、中長期的な成長を見据えた人員増強、デジタル製造工場・新物流設備への投資などが増加しました。
◆映像セグメント
売上高328億24百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益36億16百万円(前年同期比225.2%増)
アニメでは、『【推しの子】』や『陰の実力者になりたくて!』など、人気タイトルの国内配信向けやゲーム・グッズ向けを中心としたライセンス収入が好調に推移し、力強く成長しました。実写映像では、『わたしの幸せな結婚』の劇場収入および二次利用収入ならびに『首』の劇場収入が貢献するなか、前期に大型の制作受託案件があったことで売上高は横ばい、利益は前期に評価減計上があったことからの反動により大幅改善となりました。
◆ゲームセグメント
売上高190億78百万円(前年同期比18.5%減)、営業利益59億94百万円(前年同期比33.9%減)
8月に発売した(株)フロム・ソフトウェアの新作『ARMORED CORE Ⅵ FIRES OF RUBICON』の国内外の販売が好調に推移したことに加え、6月に発売した(株)スパイク・チュンソフトの新作『超探偵事件簿 レインコード』も売上に貢献したものの、前期の『ELDEN RING』の業績貢献が大きかった影響により、減収減益となりました。
◆Webサービスセグメント
売上高160億82百万円(前年同期比7.4%減)、営業利益10億67百万円(前年同期比41.3%減)
動画コミュニティサービス「ニコニコ」の月額有料会員(プレミアム会員)が12月末には125万人となり、前年12月末から減少となったことに加え、投資効果に鑑み一部広告関連サービスを縮小させたことにより減収となりました。利益面では、この減収影響に加え、将来の開発スピードアップやITインフラコスト効率を向上させるための戦略投資の増加などにより、減益となりました。各種イベントの企画・運営では、黒字化に向けた取り組みとして複数の不採算イベントを中止したことにより減収となりましたが、この取り組みに加え8月開催の『Animelo Summer Live』の貢献もあり、増益となりました。
◆教育・EdTechセグメント
売上高97億95百万円(前年同期比5.5%増)、営業利益15億58百万円(前年同期比6.8%減)
クリエイティブ分野の人材育成スクールを運営する(株)バンタンでは、展開地域拡大の貢献に加え、強化を進めている社会人コースを中心とした生徒数増加により、増収となりました。一方で、利益面では来期開校の新スクールでの生徒獲得のため積極的に広告宣伝費を投下していることなどにより、減益となりました。
また、(株)ドワンゴは、N高等学校・S高等学校向けに教育コンテンツ・システムの提供を行い、同校では通学コース向け新キャンパス開設などにより生徒数が引き続き増加しています。
◆その他セグメント
売上高145億96百万円(前年同期比15.3%増)、営業損失30億33百万円(前年同期 営業損失27億95百万円)
IP体験施設運営事業では売上高が横ばいとなったものの、一部事業撤退やコスト適正化の効果により利益が改善しました。MD事業では、フィギュアの売上拡大が好調に推移しセグメント全体の増収をけん引したものの、新規商品ジャンルへの投資などにより微減益となりました。また、その他の事業では一部新規サービスの拡大により増収となった一方、当社グループのDX推進を担う機能子会社における減収影響を主因として減益となりました。
※当期決算の詳細については、当社グループ ポータルサイト「IR情報」ページをご覧ください。
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