株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:飯窪成幸)から刊行している有吉佐和子さんの『青い壺』(文春文庫)が、累計50万部を突破しました。本書は単行本が1977年に発売され、文庫の新装版は2011年に刊行となりました。昨年、作家・原田ひ香さんの推薦コメントや朝日新聞読書面「売れてる本」で取り上げられたことが追い風となり、再ブレイク。今年に入ってからも売れ行きが好調で、ついに大台に到達しました。
10代の頃から有吉作品を愛読してきた作家の嶋津輝さんは、本書を以下のように絶賛しています。
〈嶋津輝さんコメント(文春読書オンラインより)〉
長州力の話すアンドレ・ザ・ジャイアントの逸話がハズレなく面白いのと同様、有吉作品にもハズレはない。
二十代のころ書店に並ぶ有吉佐和子の文庫本のほとんどを読んだ私は、そのことをよく知っている。
青磁の壺が作り出され、人の手から手へ転々としていくさまはスリリングである。
壺の行方をはらはらしながら追っていくと、先々の持ち主の生活が実に細かいところまで描写されている。
昭和50年頃の行動様式は、そこを通過してきた私から見ても新鮮だ。
「文藝春秋読書オンライン」
「スリリングで昭和なのに新鮮、有吉作品にハズレなし!」――令和のベストセラー・有吉佐和子『青い壺』を読んだ気鋭の作家・嶋津輝が憧れる「掃除係のシメさん」とは?
https://bunshun.jp/articles/-/69489
〈読売新聞1面に広告〉
累計50万部突破をうけて本日、読売新聞1面に、『青い壺』の広告を特別出稿したしました。作家・原田ひ香さんの推薦の言葉、読者の方々の感想も紹介されています。
〈著者プロフィール〉
昭和6(1931)年、和歌山生まれ。
昭和31(1956)年に『地唄』で文壇デビュー。
紀州を舞台にした『紀ノ川』『有田川』『日高川』三部作、世界初の全身麻酔手術を成功させた医者の嫁姑問題を描く『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、老人介護問題に先鞭をつけ当時の流行語にもなった『恍惚の人』、公害問題を取り上げた『複合汚染』など意欲作を次々に発表し人気作家の地位を確固たるものにする。
多彩かつ骨太、エンターテインメント性の高い傑作の数々を生み出した。
昭和59(1984)年8月逝去。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
〈書誌情報〉
出版社:株式会社 ⽂藝春秋
書 名:『青い壺』
著 者:有吉佐和子
判 型:文庫判
新装版発売⽇:2011年7⽉8日
定 価:781円(税込)
ISBN:978-4-16-713710-6
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