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海外から日本に来て自転車旅行をする人たちの中には、自転車にキャンプ用品を積んで日本縦断など超長距離を走る人や、子供と一緒に家族で長距離の自転車旅行をする人たちもいます。二人乗りのタンデムバイクで自転車専用道を使って観光することを計画している人もいます。高齢の方や体力に自信のない方でも移動しやすいE-bikeをどこでも簡単にレンタルできると思っている人もいます。電車に自転車をそのまま積んで移動できると思っている人もいます。旅行の計画段階で日本の道路事情や電車事情をわかっていれば良いのですが、日本に来てから困っている海外の方々が少なくありません。
大きな荷物を自転車につけていても、子供と一緒でも高齢者でも、安全にサイクリングを楽しめるルートや公共交通機関へのアクセス方法を広く伝えたい。サイクリングを通じて日本の文化や自然を体験し、楽しんでもらいたい。そのためには、グローバルな基準でルートを評価し、情報発信していけばいいのではないか。そんな思いがきっかけで、本事業を開始しました。
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サイクリング先進国の欧州では、年齢・性別を問わず、障がいのある人もサイクリングを楽しめるよう、様々なニーズに応えることを目的に開発されたルート評価基準があります。欧州認証標準(ECS: European Certification Standard)と呼ばれるこの評価基準は、安全な走行性といった抽象的な概念を数字で判断し、普通自転車やスポーツ自転車だけでなくタンデムバイクやトレーラー付き自転車など、多様な自転車での走行環境を段階的に評価します。
欧州のサイクリングルート・ネットワーク(EuroVelo)では、ECS基準でルート調査を行い、その結果に基づいてルート整備への投資判断が行われています。また、ルートの実態を反映した情報も積極的に発信されています。
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エミネントパートナーズは、2023年春からECS基準の日本導入に向けて欧州サイクリスト連盟と交渉を進めてきました。IP契約の締結によって、ECS基準で国内のサイクルルートの調査を行い、要件を満たしたルートを「JapanVelo」として認定できるようになりました。
国際基準で日本のルートを評価し、基準を満たしていることを国内外に広く発信することで、海外からのサイクリストは安心してサイクリングを楽しむことができ、国内サイクリストの安全性や満足度も向上させることができます。情報発信によって、地方への誘客にもつなげていきます。
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エミネントパートナーズは、関係団体である日本サイクルツーリズム推進協会や、ルートを管轄する自治体様、サイクリング関係団体様と連携協働しながら、今後以下の事業を行っていきます。
ルートインスペクターの研修・育成
ルート調査を行う専門員「ルートインスペクター」は、欧州で毎年開催される研修と現地テストを受けて認定されています。そこで使われているマニュアルやハンドブック等のリソースを用いて、日本国内でルートインスペクターの研修・育成を行っていきます。
ルート調査・評価および認証
ルートインスペクターは、アプリを使ってルート調査を行います。入力されたデータをもとに、ルートがECSの要件を満たしているか確認し、要件を満たしている場合は「JapanVelo」として認証します。(満たしていない場合は改善のご提案をします。)
ルート情報の提供
「JapanVelo」認定ルートや、調査したルートの情報を国内外に広く発信していきます。
サイクルツーリズムに関する調査研究およびコンサルティング
ルートの利用状況調査等による実態把握、課題の抽出、改善案の提案などを、ルートを管理する自治体・関係団体様にご提供します。
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エミネントパートナーズは、大手上場企業をクライアントとして事業戦略構築のコンサルティングや、幹部社員研修を主な事業として、2014年に設立されました。2019年からは、国の自転車活用推進計画を受けて、自転車を活用した地方創生コンサルティングをコアビジネスとするために準備を開始、現在に至っています。
【会社概要】
社名:エミネントパートナーズ株式会社
本社所在地:東京都港区虎ノ門1-11-11 七久保ビル4階
CEO:日比谷陽一良
事業内容:コンサルティング、ライセンス事業、サイクリングルートの評価・認証
設立: 2014年