事業主に義務付けられているハラスメント相談体制の構築。厚生労働省の令和5年度の調査によると、86%の事業主が相談窓口を設置しています。一方で、義務化によって相談員に任命されたが、相談の受け方のマニュアルもなく、どう悩みを聞いたら良いか分からない、相談を受けた後どうしたら良いか分からないという困りごとも浮き彫りになってきました。
一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会では、そのような困りごとに応えるべく「ハラスメント相談員養成講座」を開講します。
相談窓口を設置することの意味
職場でパワハラやセクハラなどにあった場合、被害者が単独でその状況を打開することは難しいと考えます。「やめてほしい」と伝えても意味がないと考えたり、そもそも相手の立場が強くて「嫌だ」と言えない人もいるでしょう。
職場のハラスメント相談窓口は、そのような悩みを広く聴く場所です。
そして、相談窓口に寄せられた内容をもとに、事実関係を確認します。ハラスメントの事実があったときは、行為者への指導、被害者への謝罪、場合によっては懲罰会議にかけられ、出勤停止や降格などに至ることもあるでしょう。
相談窓口が適切に機能することで、ハラスメントを受ける期間を最小限にしたり、状況が悪化する前の対応が可能となります。
相談窓口の現状
調査によると、
事業主の86%がパワハラ相談窓口を設置している
ことが明らかになりました(令和5年度厚生労働省委託事業「職場のハラスメントに関する実態調査」)。ハラスメントの早期対応がしっかりできている事業主がある一方で、相談窓口が形骸化している事業主が少なくないことも調査からは読み取れます。
「企業がハラスメントの予防・解決のため実施している取組」より、パワハラに関する取組
■相談窓口担当者が相談内容や状況に応じて適切に対応できるようにするための対応は47.8%
(99人以下の事業主では26.9%)
■相談者・行為者等のプライバシー保護のための措置の実施と周知は55.9%
(99人以下の事業主では31.4%)
この調査から、
約半数の事業主が相談を適切に対応できていない
可能性、
相談者と行為者のプライバシー保護が疎かになっている
可能性が読み取れます。
このような窓口に「相談しに行こう」とは思えないでしょう。
相談員養成講座
以上の背景から、当協会ではハラスメント相談員が知識とスキルをもって、適切に相談業務に当たれるよう、相談員養成講座を開講します。
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講座の内容
内容は、ハラスメント防止に関する法律や事業主の防止義務/相談を受けた後の対処の流れ/ハラスメント相談の流れ/相談員自身の心を守るなど「ハラスメント相談を受ける」ことをトレーニングします。
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資格授与
講座受講後、試験に合格すると「ハラスメント相談員(基礎)」の認定証を進呈します。
講師は、厚生労働省で年間600件以上のハラスメント相談を受けてきた平澤摩湖氏。
日時:2024年9月3日(火)・4日(水)2日間開催*ともに13時~18時
受講費用:88,000円から(オプション無しの場合)
その他、詳細は講座ページよりご確認ください
https://harassment-rma.jp/counselor/
実施団体概要
名称:一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会
代表理事:金井絵理
所在地:東京都千代田区九段南一丁目5番6号 りそな九段ビル5F
事業概要:ハラスメントのリスクに関する公開講座の実施
各組織へのカスタマイズ研修・研修講師養成
出版・講演 等
ホームページ:
https://harassment-rma.jp/