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イベント概要
・鳥取県は東西120kmにわたり海岸線に面していて、そのうち約2/3が鳥取砂丘を含む砂浜で構成されています。一見、不毛の地のように見える砂丘ですが、実は砂と海の生態系はとても深い関係があります。
砂の表面についた「藻類(珪藻)」をアミなどが食べ、それを魚が食べる…このような食物連鎖の始まりとなっているのです。海と日本プロジェクトinとっとりでは、鳥取市教育委員会と連携し、鳥取市立明徳小学校の5年生の総合的な学習のカリキュラムとして「砂が育む海の生態系」をテーマとした学習を進めています。児童たちは4月には小学校の近くでごみ拾いをしたほか、6月上旬には事前授業として、鳥取の砂浜と海の生態系について専門家による事前授業を受け、定置網漁の見学や砂浜に暮らす海の生き物を捕まえて観察をしました。11月には、学習発表会で一年を通して学んだことについて地域に向けて発表を行う計画です。
・日時:2024年7月8日(月) 8:30~11:00
・開催場所:鳥取砂丘 砂の美術館
・参加人数:27人(鳥取市立明徳小学校5年生)
・協力団体:鳥取砂丘 砂の美術館
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「砂」で「海の生き物」を表現!児童たちが訪れたのは鳥取ならではの美術館!
海と日本プロジェクトinとっとりでは鳥取市立明徳小学校の5年生の児童と一緒に「砂の国とっとり~学ぼう!海の生態系~」というテーマで、鳥取の「砂と海の生き物」の深い関係性を、1年を通して学んでいます。これまでの体験学習を通じて児童たちは、砂地にも多くの生き物がいることで生態系が維持され、豊かな海がつくられていることを学んできました。7月8日には、これまでの学習の成果を表現するため、鳥取砂丘砂の美術館を訪れあることに挑戦しました。砂の美術館はその名の通り、砂で作られた「砂像」を常設展示するまさに「鳥取」ならではの美術館です。毎年テーマを変え、世界トップレベルの砂像彫刻家が手掛けた作品を鑑賞できます。今年は「フランス」がテーマです。児童たちは、館内を見学し、砂と水だけで作られた「砂像」を見学し、砂で作られたとは思えないナポレオンの像の前で記念撮影をするなどして、砂の世界にふれました。
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砂像の奥深さを知る…悪戦苦闘しながら「砂」で海を表現した児童たち
そして、児童たちが砂像作りに挑戦です。トビウオにイカにホシザメにアメフラシも!定置網漁や生き物採取をした経験をもとにデッサン画を仕上げ、それぞれの「海」を表現します。最初は慣れない手つきで、砂の塊をペインティングナイフで慎重に慎重に削っていた児童たちですが、砂の美術館の職員安井啓介さんから「砂は崩れても、水で固めれば元通りになるから思いっきりが大切です。」とアドバイスを受けると、手を砂まみれにしながら、大胆に砂を削ったり水で固めながら形を作っていき、作品を完成させていました。それぞれが感じた鳥取の海の生態系を砂像で表現することで、児童たちは海と砂への愛着を深めているようでした。児童たちが制作した砂像は、夏休みに合せて砂の美術館の展示コーナーで7月16日から2か月間展示されます。
鳥取砂丘 砂の美術館HP:
https://www.sand-museum.jp/
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参加した子ども・保護者からの声
(児童)
・砂で細かい部分を作るのが難しかったです。トビウオを作りました。水揚げを見学したときトビウオの羽も触ってギザギザしていた。羽に線のような模様が沢山入っていたので、それを表現しました。
・砂像を初めて作ってとても面白かった。はじめは粘土と同じかなと思ったけど、砂は砂の難しさがあって、面白かった。砂像の彫刻家があんなにでっかいのを作るのは工夫しているんだと思った。
(鳥取砂丘 砂の美術館 安井啓介さん)
・みんな思い切って作ってもらったので良かったです。勢いがあって、迫力のある砂像が出来たと思います。これをきっかけに砂や海にもっと興味を持ってもらいたいです。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と日本プロジェクトinとっとり
URL:
https://tottori.uminohi.jp/
活動内容:鳥取の海に密着した情報を発信しながら、鳥取の海の今を伝え未来につなぐ活動をしています。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。