持続可能な漁業とMSC「海のエコラベル」を推進するMSCジャパンは、MSC認証に関する教育動画「私のお父さんは漁師」の日本語吹き替え版を公開しました。MSC漁業認証を取得した漁業で働く父親を持つ14歳の少女が、MSC認証やMSC「海のエコラベル」について、父親の仕事を通じて学んだことを紹介しています。この動画は学校での地理の授業の向上に貢献するツールとして、イギリスで地理を教える教員から成る地理協会(Geographical Association)より「パブリッシャーズ・アワード」を受賞しました。
約15分の動画では、少女が漁に出た父親の帰りを待ちながら、自然を相手に働く漁師の苦労や、水産資源が減少する要因、それを防ぐための持続可能な漁業とはどういうものかなど、父親のニシン漁業を例に詳細に説明しています。
MSCの認証制度は、SDGs(国連の持続可能な開発目標)の目標14「海の豊かさを守ろう」等の達成に貢献するものです。海を守るための重要なツールのひとつとして、国連でも指標として活用されています。日本でも、MSC「海のエコラベル」は小学校から高校までの教科書や副教材で紹介されていますが、夏休みの自由研究の題材として、この動画でMSCについて学んでみてはいかがでしょうか。
「私のお父さんは漁師」は、MSCジャパンのウェブサイト内「MSCについて学ぼう」のページで紹介していますが、これ以外にもアニメーション動画や絵本などを掲載し、主に小中学生が学べる教材を提供しています。親子で自然に触れたり、スーパーなどに買い物に行く機会が増える夏休みに、子どもの環境、消費者教育の題材としてご利用ください。
動画「私のお父さんは漁師」URL:
MSCジャパンウェブサイト内「MSCについて学ぼう」ページURL:
https://www.msc.org/jp/what-you-can-do/learn-about-MSC
MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は、2022年度には世界66カ国で20,000品目以上、日本では700品目以上が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、マクドナルドなどで購入できます。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は世界で広く認知されており、最新の科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証プログラムでもあります。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が最小限に抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:
https://www.msc.org/jp
MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な認証規格に適合した持続可能な漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それがMSC「海のエコラベル」です。