NSSスマートコンサルティング株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役:安藤 栄祐)は、建設業経営者を対象に「建設業界の働き方改革の実態」に関する調査を行いました。
前回の調査(
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000055385.html
)では、建設業界で働く従業員のリアルな声が明らかになりました。
現代は従業員の働き方や職場環境の改善がますます重要になっています。
特に、建設業界では2024年問題もあり、業界全体で新たな取り組みが求められています。
建設業界の経営者たちは、従業員の満足度を向上させ、持続可能な働き方を実現するためにどのような対応を行っているのでしょうか?
そこで今回、ISO認証取得・運用支援サービス
『ISOプロ』
(
https://activation-service.jp/iso/
)を提供する
NSSスマートコンサルティング株式会社
は、建設業経営者を対象に
「建設業界の働き方改革の実態」に関する調査
を実施しました。
<調査概要>
調査概要:「建設業界の働き方改革の実態」に関する調査
【調査期間】2024年7月9日(火)~2024年7月10日(水)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供するPRIZMA(
https://www.prizma-link.com/press
)によるインターネット調査
【調査人数】1,002人
【調査対象】調査回答時に建設業経営者であると回答したモニター
【調査元】NSSスマートコンサルティング株式会社(
https://nss-smart-consulting.co.jp/
)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
8割以上の経営者が時間外労働の上限規制に賛成!今後の人手不足の悪化が不安
はじめに、働き方改革による時間外労働の上限規制についてうかがいました。
「時間外労働の上限規制についてどのように思いますか?※労働基準法に基づき、時間外労働(残業)の上限は原則として45時間/月とすること」と質問したところ、
『非常に賛成(37.0%)』『賛成(46.2%)』『やや反対(12.7%)』『反対(4.1%)』
という結果となりました。
「非常に賛成」と「賛成」を合わせると、8割以上が時間外労働の上限規制に賛成していることが明らかになりました。一方で、反対している方も1割以上と一定数いることが示されました。
それぞれの理由をくわしくうかがいました。
■時間外労働の上限規制に賛成する理由とは?
・人手不足で残業が多いと誰も入らないと思うからいいと思う(30代/男性/兵庫県)
・なるべくなら残業がないような就業体制をとるべきだと考えている(50代/女性/岡山県)
・働き方改革は大変よいこと。作業員の疲労、睡眠不足解消につながり働き手が増える(50代/男性/宮城県)
・時代の流れ。これを守っていかないと、社員が入ってこない(60代/男性/大阪府)
・人材の安定確保のためには週休二日制の完全定着も含めて労働状況の改善は必須(60代/男性/宮崎県)
■時間外労働の上限規制に反対する理由とは?
・業務量と人手不足で、時間内に終わるわけがない(30代/男性/新潟県)
・人の確保に苦労する(40代/男性/兵庫県)
・従業員を増やさないと45時間が守れない。経費がかさみ圧迫されている(40代/男性/岐阜県)
・大手企業はいいかもしれないが、中小企業にとっては非常に厳しいと思う(50代/女性/東京都)
・施工期間が延びてコストがかさむ(50代/男性/大阪府)
時間外労働の上限規制に賛成の方は、人手不足の解消のためには労働環境の改善が必要と考えているようです。一方、時間外労働の上限規制に反対の方は、現状の人手不足が解消されていないこともあり、工期の遅れや経費の増加などで経営が厳しくなると考えていることがうかがえます。
続いて、「建設業2024年問題を受け、今後の見通しで不安なことは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、
『人手不足の悪化(52.3%)』
と回答した方が最も多く、
『工期の厳守が難しい(41.7%)』『工期延長によるコスト増加(36.7%)』
と続きました。
人手不足の悪化をあげた方が半数以上と、今まで長時間の残業でこなしていた分の仕事をする人手の確保に不安を抱いている方が多い傾向が示されました。また、工期の厳守が難しくなることや、工期がのびてコストが上がることなどで今よりも経営が難しくなるという懸念もあるようです。
従業員は満足していると考えている方が6割以上!満足度を上げるために給与面を重視
次に、ご自身が経営している会社の従業員の満足度についてうかがいました。
「ご自身が経営している会社における、従業員の働き方満足度はどのくらいだと考えますか?」と質問したところ、
『非常に満足していると思う(19.4%)』『満足していると思う(48.3%)』『少し不満を感じていると思う(26.9%)』『非常に不満を感じていると思う(5.4%)』
という結果となりました。
「非常に満足していると思う」と「満足していると思う」を合わせると、6割以上の方が従業員は満足していると考えていることが明らかになりました。
「従業員の働き方に関して、どのような取り組みを行っていますか?(複数回答可)」と質問したところ、
『給与の向上(39.9%)』
と回答した方が最も多く、
『福利厚生の充実(36.0%)』『適切な給与体系(29.3%)』
と続きました。
従業員に満足してもらうために、給与面を特に重視している傾向が示されました。また、従業員のモチベーションアップのために、福利厚生にも気を配っていることがうかがえます。
公共事業と従業員の満足度の関係とは?公共工事は民間工事よりもデメリットが少ない
続いて、公共事業と従業員の満足度の関係についてうかがいました。
「公共事業の案件を増やすことは、従業員の働き方満足度の向上につながると思いますか?」と質問したところ、
『とてもそう思う(25.7%)』『そう思う(55.8%)』『そう思わない(15.2%)』『全くそう思わない(3.3%)』
という結果となりました。
「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせると、8割以上の方が公共事業の案件を増やすことが、従業員の満足度の向上につながると考えていることが明らかになりました。
そこで、「以下の各項目に対して、民間工事と公共工事、どちらか当てはまる方を選択してください」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。
【民間工事】
・『サービス残業が多い(64.1%)』
・『受注のための交際費がかかる(63.9%)』
・『現金での支払いで資金繰りがよい(56.8%)』
・『工事によっては前受け金がある(55.5%)』
・『書類や管理が多い(53.1%)』
・『利益確保がしやすい(52.0%)』
・『金融機関・民間発注者の信頼が得られる(48.3%)』
・『発注量が安定している(47.7%)』
・『未払いによる貸倒れリスクが少ない(42.4%)』
【公共工事】
・『未払いによる貸倒れリスクが少ない(57.6%)』
・『発注量が安定している(52.3%)』
・『金融機関・民間発注者の信頼が得られる(51.7%)』
・『利益確保がしやすい(48.0%)』
・『書類や管理が多い(46.9%)』
・『工事によっては前受け金がある(44.5%)』
・『現金での支払いで資金繰りがよい(43.2%)』
・『受注のための交際費がかかる(36.1%)』
・『サービス残業が多い(35.9%)』
民間工事は、サービス残業が多くなり、受注のための交際費もかかるというデメリットが目立つ結果となりました。
一方、公共工事は、未払いによる貸倒れリスクが少なく、発注量も安定しているというメリットがあり、目立つデメリットもないことがうかがえます。
そのため、公共事業の案件を増やすことが従業員の満足度の向上につながると考えるのでしょう。
ISO認証を取得することで公共事業を受注しやすくなると考える方が8割以上
では、公共事業の案件を増やすにはどうすればよいのでしょうか?
「公共事業の比重を上げていくために自社に特に必要な動きは何だと思いますか?(上位2つまで)」と質問したところ、
『建設業許可の取得(30.3%)』
と回答した方が最も多く、
『ISO認証の取得・追加取得(28.9%)』『経営事項審査の受審(22.9%)』
と続きました。
「建設業許可」は軽微な建設工事のみを請け負って営業する場合以外は取得する必要があり、「経営事項審査」も公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者が必ず受けなければならない審査であるため、公共事業の比重をあげるためには必須といえるでしょう。
2位にあげられた「ISO認証の取得」について、続けてうかがいました。
「ISO認証を取得することで、公共事業の取引がしやすくなると考えますか?」と質問したところ、
『とてもそう思う(29.2%)』『そう思う(54.6%)』『そう思わない(12.0%)』『全くそう思わない(4.2%)』
という結果となりました。
「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせると、8割以上の方がISO認証を取得すると、公共事業を受注がしやすくなると考えていることが明らかになりました。
前述の質問で「とてもそう思う」「そう思う」と回答した方に、「ISO認証を取得することのメリットは何だと考えますか?(複数回答可)」と質問したところ、
『顧客からの信頼につながる(46.2%)』
と回答した方が最も多く、
『企業体質を強化できる(37.1%)』『公共事業を受注しやすくなる(33.9%)』
と続きました。
4割以上の方が「顧客からの信頼につながる」と回答し、一定の基準をクリアしていると顧客に示せることをメリットとしてあげています。審査を通過するために企業体質を見直すことで強化できることや、ISO認証が公共事業に入札した際に検討される評価のアップにつながるので公共事業を受注しやすくなることもあげられており、建設業でISO認証を取得することはメリットが多いといえそうです。
【まとめ】従業員の満足度向上のために公共事業を重視!ISO認証を取得するメリットとは
今回の調査で、建設業界の経営者が働き方改革による時間外労働の上限規制や、従業員の満足度についてどのように考えているかが明らかになりました。
時間外労働の上限規制については、8割以上の方が賛成しており、人手不足の解消のためにも労働環境を整える必要があると考えていることが明らかになりました。
しかし、反対している方も1割以上と一定数おり、現状の人手不足や工期の延長、それによるコスト増で経営が厳しくなっていることが理由としてあげられました。
従業員の満足度については、6割以上が満足していると考えており、そのための取り組みとして1位「給与の向上」、2位「福利厚生の充実」、3位「適切な給与体系」があげられました。
これは、前回の調査で建設業界で働いている方に「どのような会社であれば働きたいと思いますか?」と質問した回答の1~3位と一致しており、経営者が従業員のためにしていることは、従業員が望むことと合致しているといえそうです。
そして、8割以上の方が公共事業の案件を増やすことは従業員の満足度の向上につながると考えており、公共事業の案件を増やすためにはISO認証の取得が必要と考えていることが明らかになりました。
ISO認証を取得することで、品質や環境などについて基準を満たして活動していることが証明されるため顧客からの信頼につながり、審査を通過するために企業体質を見直すことになるため企業体質も強化できます。
また、ISO9001(品質マネジメントシステム)とISO14001(環境マネジメントシステム)が経営事項審査の加点対象になっており、公共事業に入札した際に検討される主観点・総合評価のアップにもつながるので、公共事業を受注しやすくなります。
ISO認証を取得することで公共事業の案件を増やしやすくなり、従業員の満足度を向上させることができるので、よりよい人材を確保していけるようにもなるのではないでしょうか。
ISO・HACCPの新規取得・運用サポートなら『ISOプロ』
今回、
「建設業界の働き方改革の実態」に関する調査
を実施した
NSSスマートコンサルティング株式会社
では、ISO・HACCPの新規取得・運用サポートサイト
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代表者:安藤栄祐
URL:
https://nss-smart-consulting.co.jp/
事業内容:ISOコンサルティング事業、労務コンサルティング事業、オフィスサポート事業