株式会社岩手銀行(頭取 岩山徹 以下、「岩手銀行」といいます。)は、銀行業高度化等会社※1であるmanordaいわて株式会社(代表取締役 石川恒介 以下、「当社」といいます。)を運営主体として、岩手県久慈市内において太陽光発電事業を本格実施することといたしましたのでお知らせいたします。
1.趣旨
岩手銀行は現中期経営計画(計画期間:2023年4月~2026年3月)において、重点戦略である「環境ビジネス推進強化」に向けた具体的施策のひとつとして、岩手銀行グループが主体的に関与する地域の脱炭素化および域内循環の推進を掲げ、昨年8月に当社を運営主体とする再生可能エネルギー関連事業(以下、「再エネ関連事業」といいます。)※2を立ち上げしております。
岩手銀行グループでは、今般、久慈市内において発電事業に適した場所を確保できたことに加え、地域新電力会社をはじめ、自治体ならびに地域住民の方々のご協力・ご理解が得られましたことから、久慈市内において当社が運営主体となって太陽光発電により創出した電力(以下、「再エネ電力」といいます。)を地域に循環させる再エネ関連事業を開始する運びとなりました。
当社では、今般の再エネ関連事業の本格実施を通じて、関係事業者および自治体ともに久慈市内における再エネ電力の循環システムを構築し、地域事業者や一般家庭に供給する「久慈地域再生可能エネルギー循環プロジェクト(以下、「本プロジェクト」といいます。)」に取り組んでまいります。
2.本プロジェクトの目的
(1)地域脱炭素化の推進と地域エコシステムの形成
地域の需要家が必要とする再エネ電力の新たな供給網を構築することで、地域の脱炭素化を推進し、エネルギーと経済価値の域内循環を促進する地域エコシステムを形成する。
(2)地域事業者をメインプレーヤーとした経済循環モデルの確立
発電設備の構築工事や維持管理業務を地域の事業者に委託することで経済価値の域外流出を阻止し、発電・卸売・小売を含む一連事業を地域内事業者で完結させる新たな経済循環モデルを確立する。
(3)他業進出による事業領域と収益機会の拡大
岩手銀行グループが金融の枠を超えた「他業」に挑み、地域課題を解決する新たな事業領域に進出することでエリアプラットフォーマーとしての機能を拡充するとともに、グループ収益力の強化と多様化を図る。
3.本プロジェクトの概要
(1)発電事業概要
事業者 |
manordaいわて株式会社 |
発電種類 |
太陽光発電 |
想定年間発電量 |
約2,170,000kWh ※一般家庭約500世帯の平均年間消費電力に相当 |
発電場所 |
岩手県久慈市夏井町(3ヵ所) |
運転開始時期 |
2025年1月予定 |
(2)発電・供給スキーム
本プロジェクトでは、当社が発電した再エネ電力を地域新電力会社である久慈地域エネルギー株式会社(代表取締役 若林治男 以下、「久慈地域エネルギー社」といいます。)※3に卸供給し、久慈地域エネルギー社から自治体、地域の事業者および一般家庭に小売供給します。また、その一部を岩手銀行店舗で利用することによる再エネ電力の自己調達も計画しています。
4.ハイブリッド蓄電所のビジネスモデル構築に向けた実証事業の実施について
本プロジェクトにおきましては、NR-Power Lab株式会社(代表取締役社長 中西祐一)※4と協力し、当社が運営する本件太陽光発電所においてハイブリッド蓄電所のビジネスモデル構築に向けた実証事業を行います。
詳細につきましては、当社ニュースリリース「シェアリング機能付きハイブリッド蓄電所のビジネスモデル構築に向けた実証事業への参画」をご参照願います。
※1 銀行業高度化等会社とは、地域の活性化、産業の生産性の向上その他の持続可能な社会の構 築に資する場合等、金融庁の認可に基づき銀行による5%超の出資を例外的に認められた事業会社(銀行法第16条の2第1項第15号に規定された銀行の子会社)です。
※2 岩手銀行グループでは、当社が行う脱炭素化プロジェクトに対するコンサルティング業務および再エネ電力の発電・供給業務を総称して「再生可能エネルギー関連事業」と定義しています。
※3 久慈地域エネルギー株式会社は、地元企業のほか久慈市も出資する久慈地域を営業エリアとする地域新電力会社(小売電気事業者)です。
※4 NR-Power Lab株式会社は、VPP(バーチャルパワープラント:仮想発電所)サービスおよび電力デジタルサービスの開発を目的に2023年2月に事業を開始した日本ガイシ株式会社と株式会社リコーによる合弁会社です。
本件に関するお問い合わせ先
manorudaいわて株式会社 担当 髙橋・佐藤(TEL:019-624-8100)