本市出身の小説家・川崎長太郎(1901~85)の貴重資料を公開します。
今回の展示では、おおむね立秋(8月7日前後)以降の情景を詠んだとみられる15句の俳句連作で、生前は未発表に終わった「しほざゐ集」の自筆原稿、近年になって自作の俳句色紙への押印例が確認された川崎所用の落款印(印文「長太郎」)、名句の自筆色紙・短冊など、句作に関する資料を紹介します。
【日時】
8月6日(火)~9月16日(祝)※月曜休館(祝日の場合は翌平日)
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
【場所】
小田原文学館本館 1階展示室(南町2₋3₋4)
【入館料】
一般:250円、小・中学生:100円
※常設展の観覧も可
◆川崎長太郎
「抹香町」「伊豆の街道」などの作品で知られています。
本業である小説を執筆する傍ら、俳句もよくたしなみました。それは「文人俳句」と呼ばれるものですが、名句とされる作品も少なくなく、平成3年に早川・真福寺の境内に建立された川崎の文学碑の碑面には、小説「偽遺書」の一節とともに、代表句のひとつとされる「春きたる 海辺のみちで 鳥のまね」の一句が刻まれています。
【略歴】
明治34年(1901):小田原町万年(現浜町)で誕生
大正6年(1917):小田原中学校(現 小田原高等学校)へ入学(翌年退学)
大正14年(1925):処女小説「無題」を発表
昭和10年(1935):小説「余熱」で芥川賞候補
昭和29年(1954):代表作『抹香町』『伊豆の街道』を刊行
昭和52年(1977):菊池寛賞を受賞
昭和53年(1978):神奈川文化賞を受賞
昭和56年(1981):『川崎長太郎自選全集』全5巻で芸術選奨文部大臣賞を受賞
昭和60年(1985):肺炎のため死去
問い合わせ先
小田原市文化部図書館
電話:0465-49-7800
※詳しくは市ホームページをご確認ください。
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/public-i/facilities/literature-museum/bungakukan.html