埼玉県立川の博物館では、令和6年7月6日(土)から9月1日(日)まで、
特別展「自然の“国宝”展~天然記念物からみた埼玉の自然~」
を開催します。
埼玉には、自然の“国宝”こと、特別天然記念物が4件指定されているほか、シラコバトをはじめとする国や県指定の天然記念物が多数所在します。これらの天然記念物を紐解いていくと、埼玉県の自然の特徴や人との関わりの歴史が見えてきます。
この特別展では、文化財保護制度の仕組みや、県内の天然記念物を解説するとともに、それらを守ろうとする人々の活動を紹介します。
会 期 2024年7月6日(土)~9月1日(日)※会期中の休館日はありません。
会 場 埼玉県立川の博物館 本館第2展示室・リバーホール
開館時間 9時~17時(※7/21~8/31の土・日・祝と8/11~15は18時閉館)
主 催 実施・運営 埼玉県立川の博物館 企画・監修 埼玉県立自然の博物館
観覧料(入場料) 一般410円 高校生・学生200円
※ 中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料。
※ 特別展及び常設展を観覧できます。
交通案内 自動車 関越自動車道花園ICから8分
電車+徒歩 東武東上線鉢形駅下車徒歩20分
駐車料金 普通車300円 バス1,030円
※ 障害者手帳等をお持ちの方は無料。
問い合わせ 埼玉県立川の博物館
電話:048-581-7333 FAX:048-581-7332
ホームページ:
https://www.river-museum.jp/
【見どころ(展示構成)】
ようこそ!めくるめく自然の“国宝”の世界へ
特別天然記念物には、動物、植物、地質鉱物のほかに、天然保護区域(保護すべき天然記念物に富んだ代表的一定の区域)の指定があり、いずれも世界に誇るべき日本の宝です。全国で75件指定されている自然の“国宝”こと特別天然記念物を、タンチョウやライチョウをはじめとする特別天然記念物の動物の剥製とともに紹介し、文化財保護制度の仕組みを、表などを交えてわかりやすく解説します。
守れ!天然記念物
県内に所在する天然記念物を荒川の各流域と地質分野に分けて紹介します。
特に地質分野では、所蔵されている県立自然の博物館以外では初公開となる「オガノヒゲクジラ頭骨化石」や「チチブサワラ骨格化石」などの化石5点を展示します。
天然記念物に指定されている動植物の中には、人の手が加わることで減少の危機に瀕しているものや、守られているものがあります。そうした天然記念物を守り、次世代に遺そうとするバラエティー豊かな活動を、歴史資料や写真を通じて紹介します。
飼育展示として、本館リバーホールに「ムジナモ」「ムサシトミヨ」「ミヤコタナゴ」を展示します。合わせてこれらの生態と保護活動について紹介します。
「ニク」とよばれた自然の“国宝”、カモシカ
特別天然記念物のみならず天然記念物の象徴的な存在であるカモシカは、過去狩猟によって数を減らし、昭和30年に特別天然記念物に指定されました。カモシカをどのように利用してきたかを現在に伝える県指定有形民俗文化財や歴史資料とともに、カモシカと私たちとの関わりの歴史を解説します。併せて現在では低密度ながらも安定して生息しているカモシカを取り巻く問題を、最新の「埼玉県カモシカ生息調査事業」の調査結果とともに紹介します。
また、中国から日本に初めてやってきたパンダ(カンカン)の剥製を展示し、その返礼品として中国に渡った2頭のカモシカについても紹介します。
シラコバトから埼玉の歴史がみえる
「越ヶ谷のシラコバト」として国指定天然記念物に指定されているシラコバト。実は、江戸時代に「斑鳩(いかるが)」と呼ばれ、ペットとして持ち込まれたものが関東近辺に定着した外来種です。なぜ外来種のシラコバトが天然記念物に指定され、県のシンボルにもなっているのか?シラコバトの保護に深く関係していた江戸時代の鷹狩の歴史とともに、シラコバトの他に、かつて「斑鳩」と呼ばれた鳥なども剥製標本を展示し、紹介します。
文化財でなくとも遺したいもの
私たちの身の回りには文化財に指定されていなくとも、後世につないでいきたいものがたくさんあります。秩父市の合角ダムの建設によって水没した地域で採集された昆虫の標本や、調査台帳を展示します。
特別展関連イベント
(1) 展示解説
日 時:7月7日(日)(終了しました)・8月17日(土)
①11時30分~12時 ②14時30分~15時
内 容:本展示を企画・監修した学芸員が展示の見どころ、ポイントを解説します。
講 師:埼玉県立自然の博物館 学芸員 北川博道氏
場 所:埼玉県立川の博物館 第2展示室 定 員:各回10名程度(当日参加)
費 用: 無料
(2) さいたま水族館と宝蔵寺沼ムジナモ自生地見学会
日 時: 7月21日(日) 10時~12時 (終了しました)
内 容:ムジナモの保全について学び、保全活動の様子や宝蔵寺沼を見学します。
講 師:さいたま水族館 飼育員 羽生市ムジナモ保存会 尾花幸男氏
羽生市郷土資料館 学芸員 山﨑吉弘氏
場 所:さいたま水族館(宝蔵寺沼ムジナモ自生地)
定 員:25名(事前申込制) 費 用: 500円(予定)
共 催:羽生市教育委員会
(3) 講演会「天然記念物の化石たち」
日 時: 7月28日(日) 10時~11時
内 容: パレオパラドキシアやカルカロドン メガロドンなどの化石を紹介し、埼玉の大地の成り立ちを解説します。
講 師: 県立自然の博物館 学芸員 北川博道氏
場 所: 県立川の博物館 ふれあいホール 定 員: 50名(事前申込制)
費 用: 無料
(4) ムジナモストラップづくり
日 時: 8月6日(火) ①10時30分~11時 ②11時30分~12時
③13時30分~14時 ④14時30分~15時
内 容:ムジナモの葉をレジンで包埋したストラップを作ります。
講 師:羽生市ムジナモ保存会 福地秀夫氏
場 所:県立川の博物館 ふれあいホール 定 員: 各回30名(事前申込制)
費 用:300円
(5) 講演会「巨樹を楽しむ」
日 時:8月24日(土) 10時~12時
内 容:石戸蒲ザクラ(北本市)など、県内に所在する国・県指定の天然記念物の巨樹の魅力を3名の講演者が植物学や民俗学などの多角的な視点から語ります。
講 師: 全国巨樹・巨木林の会 大久根茂氏
北本市教育委員会 文化財保護課 坂田敏行氏
埼玉県教育委員会 文化財・博物館課 須田大樹氏
場 所:県立川の博物館 ふれあいホール 定 員: 50名(事前申込制)
費 用:無料
埼玉県立川の博物館
埼玉県立川の博物館は、「埼玉の母なる川-荒川-を中心とする河川や水と人々のくらしとのかかわり」を楽しみながら学べる体験型博物館として、誰でも水に親しみながら憩い、楽しく学べる博物館です。
所在地:埼玉県大里郡寄居町小園39
電話番号:048-581-7333
URL:
https://www.river-museum.jp/
埼玉県立川の博物館は、乃村工藝社が指定管理者として運営しています。