東大発のスタートアップである株式会社Kiei(本社:東京都千代田区、代表取締役:佐久間耀大、以下「Kiei」)は、デジタル庁における令和6年度「第二期法制事務のデジタル化及び法令データの整備・利活用に関する調査・実証 」事業に、株式会社ぎょうせいの幹事のもと参画しました。
1. プロジェクト実施の背景
デジタル庁は、これから日本が目指すデジタル社会の姿と、それを実現するために必要な考え方や取組を示す「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を策定し、日々、取組を進めています。
その政策の一つとして、「法制事務デジタル化及び法令データの整備・利活用促進」を掲げ、法制事務の中期的課題について、法制事務支援ツールのプロトタイピング、法令データを利活用したサービス開発促進等に係る調査・実証を実施しています。
特に、令和6年度は、昨年度に実施された調査・実証事業を踏まえ、より長期的な検証や新たな検証の必要性に重点を置き、継続して取組を実施しています。
2. 本事業とKieiのかかわり
Kieiは、各産業へのAI実装を目指すスタートアップとして、ChatGPTをはじめAI技術を活用した業務自動化AIシステムの開発プロジェクトに取り組んでおります。
また、大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせるRAG(Retrieval-Augmented Generation)と呼ばれる技術をはじめ、これまで取り組んだ生成AIにおける幅広い実績から、本事業において、法令API・法令等データを利活用した新サービスの創出及びデジタル法制の推進を促す取組について、法制事務に関する複数の調査・検証に参画しております。
3. 法制事務について
「法制事務」とは、政府が法令の制定・改正・廃止に関連する一連の業務を指します。具体的には、法令案の作成、法令の審査、施行に伴う手続などが含まれます。これらの業務は、国の法体系の整備と維持に重要な役割を果たしています。
デジタル庁では、今年度の調査・実証の他にも、法制事務のデジタル化を進めるために様々なプロジェクトや調査を行っています。例えば、法令APIの提供によって、法令データを活用した新しいサービスやアプリケーションの開発が可能となっており(
デジタル庁HP
)、これにより法令データの利活用が促進されています。
4. RAGについて
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、大規模言語モデル(LLM)によるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせる技術です。この技術を用いることで、ユーザーの質問に対して独自の情報を引用し、自治体や企業などの独自のルールに対応した回答が生成されやすくなります。
5. 株式会社ぎょうせい 会社概要
1893年(明治26年)の創業以来、「法令の普及と地方自治の振興への寄与」の実現を目指し、歩みを続けています。
本社所在地:東京都江東区新木場1-18-11
代表取締役社長:成吉 弘次
事業内容:
・加除式の法規集、例規集、判例集等の出版
・法制執務支援業務
・国、地方公共団体、公益法人、企業等の行う地域づくり等に関する調査の受託及び研究業務
など
6.株式会社 Kiei 会社概要
株式会社Kieiは、「日本を気鋭の国に」をミッションに、AIの各産業への実装を推進するスタートアップです。生成AIをはじめとする最先端技術の研究開発を通じて得た技術力をベースとして、「小さく」「速く」をテーマに成果伴走型で各企業にAIコンサルティングやAIソリューション開発支援を行っております。
本社所在地:東京都千代田区飯田橋1丁目12−16 福岡ビル4F
代表取締役:佐久間 耀大
事業内容:AIソリューション開発事業、 DXコンサルティング事業